シャトー・ガザンはポムロルにあるシャトーです。ポムロルは、格付けは無いものの、常にハイクオリティーなワインを産出する地域として知られています。このシャトー・ガザンは、ポムロルワインの中でも有名な「ペトリュス」、「レヴァンジル」、「ヴュー・シャトー・セルタン」などが存在している同じ区画に位置し、ポムロルの代表的存在のひとつです。

メルロが多く使われていることから女性らしく魅惑的なワインです。数年間成熟させただけでも十分楽しめますが、15年、20年あるいはそれ以上の期間を熟成しても、おいしくいただけます。その見事な豊満さはバラエティに富んだ赤および黒い果実の芳香を漂わせ、赤紫またはガーネットを思わせる深い色とよく調和しています。
また、プラム、チョコレート、コーヒーや甘草、炒ったアーモンドのアロマ、タバコやバニラ、フレッシュなミントなどニュアンスも感じ取ることが出来ます。
熟成すると、スパイス、トリュフのフレグランス、森林の湿った下草や、ジビエ、毛皮、毛などの動物的な風味も感じられます。

ぶどうの平均樹齢は35年です。耕作、有機肥料、フェロモントラップを使った害虫駆除補による減農薬栽培、手摘みによる収穫など環境を尊重した従来からの方法で栽培されています。
ぶどう畑の面積は約26㏊。作付けはメルロが全体の90%、カベルネ・ソーヴィニヨン7%、カベルネ・フラン3%。土壌は、表面にはギュンツ氷期の砂礫、その下には酸化鉄(金屎)を含む青と緑の粘土で構成されています。
これらの粘土(スメクタイト)によりぶどうに定期的に適度の水分を供することが可能で、質の高い土壌の特徴の一つでもあります。