幻のシャンパーニュ”サロン”の姉妹メゾン「ドゥラモット社」が手掛けるヴィンテージシャンパーニュ
ドゥラモット・ブラン・ド・ブラン・2018
偉大な年にのみリリースされる単一年のドゥラモットです。
2月下旬から 3月上旬の霜、寒さ、降雪に続きましたが、気温は上昇し、ブドウの成長を刺激しました。夏の間は猛暑が続き、歴史的猛暑を記録した2003年を超えるほど長期的な干ばつとなりましたが、地中の水分を活用しブドウは順調に生育しました。
8月は早い時期に収穫が始まり、従来にないほど大きく高品質なブドウが出来上がりました。豊富な果実味を感じられるフレッシュでエレガントな味わいです。
シャンパーニュの製造工程の1つに瓶内で熟成させる工程があります。通常は2~3年間の熟成期間ですが、こちらは倍の6年間熟成された後リリースされました。通常よりも手間をかけ造られるため、長期熟成により、力強い泡立ちながらも繊細でクリーミーな口当たりに仕上がっています。
外観は輝きのあるイエローの色調。グレープフルーツや、ライム、レモンピールや香ばしく焼いたフルーツタルトなどの果実の香り。加えてレモンバーベナやカモミール、トースト、アーモンド、はちみつなどの豊かで複雑なアロマが一体となります。味わいは第一に果実の印象が強く、きめ細かく豊かな泡立ち。その後に上品は酸味と力強いミネラル感が非常良いバランスで最後の余韻まで華やかに残ります。
サロン(ドゥラモット)
サロンは数多あるシャンパーニュ・メゾンにあって、孤高の存在です。
単一畑、単一ヴィンテージのシャルドネのみを使用して造られます。
すべての条件が揃った類い稀なる年にのみリリースされるため、約110年の間に僅か40ヴィンテージあまりしか造られていません。
サロンを創業したのはウジェーヌ・エメ・サロン。毛皮商であった彼は、シャンパーニュに惚れ込むあまり、自らの手でシャンパーニュを造ることを決意します。
しかも、至高のシャンパーニュを目指すため、コート・デ・ブランのグラン・クリュ、ル・メニル・シュール・オジェ村のシャルドネのみを用い、単一収穫年のミレジメとしています。
ウジェーヌ・エメからシャンパンを飲ませてもらった友人たちの間で評判が評判を呼び、やがてこれがマキシム・ド・パリのハウス・シャンパーニュに取り上げられます。
当時のマキシムは社交界の中心であり、世界中から最も舌の肥えた人々が集まっていたそうです。
そうした紳士淑女に認められ、ウジェーヌ・エメ・サロンのシャンパーニュはコニサーの間で語られる存在になりました。
現在、サロンはウジェーヌ・エメ自身が購入した1haの畑のほか、契約農家が所有する19の区画、合わせて15haの畑から造られます。
これらの区画はすべてメニルの東向き斜面の中腹に位置し、陽当たりに優れ、水はけがよく、またにシャルドネの聖地です。
またメニルの大きな特徴として表土が浅く、ブドウの根はすぐチョーク層の岩盤に辿り着くため、きわめてミネラルの強いベースワインを生み出します。
しかし、このミネラルたっぷりのシャルドネは長期間の瓶内熟成を経ることで、他のいかなるシャンパンでも再現不可能な、エレガントかつパワフル、複雑にして生き生きとした、奥深い風味が生まれます。
したがって、サロンは最低でも10年の瓶熟成を経てようやく出荷されます。
また、デゴルジュマン(澱抜き)が行われた後もさらなる熟成は可能であり、ヘーゼルナッツやモカなどの香ばしいフレーバーを感じさせます。このようなフレーバーに出会うと、一瞬、サロンはオーク樽でベースワインの醸造を行っていただろうかと考え込むほどだが、サロンは今日、すべてステンレスタンクで醸造されています。
そのサロンと同じ村で造られる姉妹メゾンがドゥラモット。250年の歴史とシャルドネへの強いこだわりを持ったメゾンです。サロンが造られなかった年のブドウは全てドゥラモットに使用され、醸造家もサロンのチームが作業にあたります。
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