造り手の目指すワインづくりがより良く表現された理想的なムルソー
きれいに輝く黄色い外観で、華やかで濃縮された果実を思わせる上品な香りです。フレッシュで凛とした酸味とバランスの取れたミネラル感があります。余韻も十分で非常に上質。
ブルゴーニュはフレッシュさを失ってはいけない、という初代当主ギヨーム氏の目指すワインづくりが良く出ている仕上がりです。
合わせるお料理は少し手間をかけたお料理をおすすめいたします。
ホタテ貝やオマール海老、ヒラメ等のソテーとバターソース、鶏肉のロースト、伊勢海老のグラタン、サーモンの白ワイン蒸し等。
老舗ドメーヌ・ニュダン
ドメーヌ・ニュダンはブルゴーニュのラドワ・セリニーに代々続く造り手です。
初代ギヨーム・ニュダンは最後のブルゴーニュ大公シャルル豪胆公の時代に、 アロース・コルトンですでにぶどうを栽培していたそうです。
2021年、ジャン・ルネの息子のギョームが、ドメーヌを正式に引き継ぎました。 ニュダン家は18世紀の半ばにラドワにぶどう畑を広げ、コート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌに広がる16haのブドウ畑を耕作し、20を超えるアペラシオンのワインを醸造している老舗のワイナリーです。
2005年にはヴォーヌ・ロマネやニュイ・サン・ジョルジュなど、コート・ド・ニュイの畑を増やし、ぶどう栽培はリュット・レゾネで化学合成肥料は用いず、畑を鋤で耕すことにより除草剤の使用も抑えています。
赤ワイン用のピノ・ノワールは100%除梗でしたが、ギョームの考えで現在は20%程度の全房を使用するようになっています。低温マセレーションの後、アルコール発酵を長い時間かけて行い、発酵の初期にピジャージュをすることでぶどうから丁寧に成分を抽出します。
樽熟成に使用するオークはヌヴェール、ヴォージュ、アリエなど様々な森のものを使用する事でワインをより複雑な味わいに仕上げますが、ギヨームのお気に入りはヌヴェールのベルトランシュ産だといいます。
新樽率はヴィンテージとアペラシオンによって異なりますが、近年は大幅に減らし、特級で50%、1級で25%、ヴィラージュでは25%以下です。
樽熟成期間は12ヶ月。その後さらにステンレスタンクで4〜6ヶ月の熟成を続ける。こうすることによって過度に樽香を着けることなく、フレッシュな果実味を若いうちから楽しめるワインに仕上げられるというのが、ギヨームの考えです。
白ワインは、圧搾後、ステンレスタンクでアルコール発酵を始め、その後、オークの小樽で熟成。 白については、より新樽比率は低い。ヴィンテージにより左右されますが、ACレジョナルは10%程度である事に加え500ℓ樽を使用。シャルルマーニュは50%使用するが、ラドワ1級グレションやピュリニーは15%程度です。
ドメーヌ・ニュダンのワインは赤も白も果実味重視の味わい。長く熟成させずとも、果実味が生き生きした状態のうちに楽しめるスタイルが特徴です。
先代ジャン・ルネの息子ギョームが当主となり、また娘のオーレリーが事務関係と営業を担当するなど、将来がますます楽しみな老舗のワイナリーです。
関連商品