200年以上の歴史を持つブランディーズ社が手掛けるヴィンテージマデイラ
ぶどう品種はポルトガル原産とされているヴェルデーリョを使用。キラキラと輝きのあるトパーズ色。非常に特徴的なブーケで、スパイス、ドライフルーツ、ヨードのノートがあり、力強い香り。味わいはミディアムドライでフレッシュ、塩味を感じ、余韻は長くスパイシー。ブランデーの様なニュアンスやドライフルーツの味わいもあり、余韻が美しい仕上がりです。
楽しみ方として、常温~ほんの少し冷やす程度の温度をお勧めいたします。非常に劣化しにくいお酒なので好みのペースで楽しむことが出来ます。食前酒としても最適です。意外とお料理とも相性が良く、サーモンのマリネや魚介のカルパッショ、いくらの醤油漬け、燻製の鴨肉やローストビーフも一緒に楽しめます。さらに食後のチーズやチョコレート、ドライフルーツやローストナッツ、もちろん食後酒としてもおすすめです。

ブランディーズ
ブランディーズのブランド名は、1807年にイギリス駐屯軍の指揮官としてマデイラ島に来た、ジョン・ブランディから名付けられている。彼は、ナポレオンによる攻撃から島を守るためにマデイラに配置され、その時にマデイラワイン貿易に対する興味を持ち、1811年に一般貿易業者としてマデイラ島に定住した。ジョンの息子チャールズは父のビジネスを続け、1852年の悲惨なウドンコ病の被害の間にも、島にある大量の古いワインを買うという先見を持っていた。その結果、現在もすばらしいマデイラワインを販売し続けることができている。
またチャールズは、1840年にフンシャルの“ブランディーズワインロッジ”を購入した。その建物は17世紀のフランシスコ修道院別館の一部であり、ブランディー家がワイナリーとして改装し、200年の間何世代もがそこでワインを造ってきた。
現在、”ブランディーズワインロッジ”は、ブランディーズ全プレミアムワインの自然熟成過程の保管庫として使用され続けている。またこのロッジは、年間約200,000人の観光客を受け入れ、見学ツアーやレストランが併設されている素晴しいワインの名所でもある。
ブランディー家はマデイラワイン貿易の黎明期から続く創業者として現在も精力的に会社経営を行っている唯一の家族である。マデイラ島での長い歴史の中で、ブランディー家はマデイラワインの発展に重要な役割を担い、1811年に遡る伝統を守りながら2世紀に亘り今日もマデイラ島で生活し続けている。
2008年より、ワインメーカーのフランシスコ・アルブケルケはインターナショナルワインチャレンジで“フォーティファイドワインメーカー・オブ・ザ・イヤー”を3年連続受賞した。 これはブランディーズにとって、群を抜く素晴しい評価である。
ブランディーズのマデイラワインは最先端のワイン醸造技術を使うと同時に、古きよき伝統も大切にしている。ワイナリーでは葡萄を厳しく選果、プレスし皮と果汁を分ける。 発酵は温度管理されているステンレスタンクの中で行われ、グループスピリッツの添加によって発酵を止める。全てのプレミアムワインは伝統的なカンテイロシステム(太陽による天然の熱でワインが温められる方法)で熟成される。 ティンタ・ネグラは、ワインを人工的に温めるエストゥファジェン(エストゥファ)という製法で造られる。独自の研究の結果ブランディーズでは、タンクの温度を45度に設定し4か月温めている。
基本の白品種セルシアル、ヴェルデーリョ、ブアル、マルムジーの4つの白高貴品種は全て樽熟成される。フンシャルのワインロッジにあるカンテイロでは、初めの数年は最上階の一番熱い場所に樽を置いて熟成を行い、ワインの状態をみながら階下へと移動しながら熟成を継続させ、最終的には1階の比較的涼しい場所ヘ移動させて熟成を終わらせボトリングする。どういった場所でどれくらいの期間熟成させるかによって味わいが変わってくるので、ブランディーズでは「カンテイロ熟成庫がテロワール」である、と考えている。

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